ソロ曲を吹いてみよう!/トランペットソロ曲紹介①(中高生ソロコンテスト向け)

ソロ曲を吹いてみよう!/トランペットソロ曲紹介①(中高生ソロコンテスト向け)
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皆さん、こんにちは!

今回はトランペット用のソロ曲を紹介します。

特に中高生がソロコンテストで演奏するのにちょうど良い曲を簡単なものからやや難しいものまで紹介しますので、ソロコンテストへの出場を考えている方は是非参考にしてみてください。

それでは紹介していきます!

アーバン/12の幻想曲とアリア

はじめに紹介するのはJ.B.アーバンによる曲集『12の幻想曲とアリア』です。

アーバンについては以前記事を書いてるので、そちらも合わせて読んでみてください。リンクはこちら

この曲集をおすすめする理由の一つに、全てが変奏曲形式で書かれているということがあります。

コンクールに出るときには時間制限があることが多いと思います。これから紹介する曲も含め、トランペットのソロ作品は基本的に5~10分ほどのものが多いので、5分以内や3分以内という時間制限がある場合には、その時間に収まる曲を選ばない限りはカットが必要になります。

この曲集は、基本的に同じような間奏を挟んで次の変奏へと移行する形になっているためカットが非常に容易です。

また、難易度も簡単なものから難しいものまで様々なため、どのようなレベルの人にも取り組みやすくなっています。

ちなみに、よくソロコンなどで演奏されるのは「華麗なる幻想曲」「輝く雪の歌による変奏曲」「『ノルマ』の主題による変奏曲」あたりでしょうか。

華麗なる幻想曲 クリストファー・マーティンによる演奏

輝く雪の歌による変奏曲 アレン・ヴィズッティによる演奏

『ノルマ』の主題による変奏曲 ホーカン・ハーデンベルガーによる演奏

その他の9曲もいい曲ばかりなので興味のある方はぜひ聴いてみてください。

ヘンデル/調子の良い鍛冶屋による変奏曲

続いての曲はヘンデル作曲の「調子の良い鍛冶屋による変奏曲」です。

演奏動画はこちら。

Aria con Variazioniという題でも知られている曲で、元々は鍵盤楽器用の曲です。

チェンバロでの演奏はこちら

この曲も変奏曲形式になっているため、個人の技量に合わせてカットなどもしやすいと思います。

また、終盤はやや難易度が高くなっており(序盤も綺麗に聴かせるのは難しいですが…)、正確に吹くことができればテクニックをアピールすることもできます。

ちなみに最高音は実音A(Bbトランペットで言うとシの音)です。

アラリー/演奏会用小品

続いて紹介するのはアラリー作曲の「Morceau de Concours」、日本語に訳すと演奏会用小品です。

楽譜の購入リンクはこちら。アカデミアミュージックのページです。

この曲は京都市立芸術大学の入試課題曲にもなっている作品ですが、技術的に難しい部分は多くありません。

しかし、曲をしっかり理解した上で演奏しているかどうかは聴いている人にわかりやすい曲だと思うので、ソルフェージュ力や楽譜を読む力が試される曲だと思います。

ちなみに最高音はHigh-Bbです。

ペヌカン/演奏会用小品

続いてはペヌカン作曲「Morceau de Concert」です。

こちらはDavid Bilgerの演奏。

最高音は実音Gです。

途中で一部技術的に難しい部分もありますが、全体としては音域も広くなく吹きやすい曲だと思われます。

場面によって旋律のキャラクターが大きく異なっているため、音色の使い分けができるかどうかが鍵と言えるでしょう。

ゲディケ/コンサート・エチュード

続いて紹介する曲はゲディケ作曲の「Concert Etude」です。

こちらはMatilda Lloydの演奏。

動画を見ていただくとわかるかと思いますが、開始早々から技術的に高度な曲となっています。

特に、強弱の急激な切り替えとダブルタンギングの連続が難しいポイントと言えます。

指もやや難しい箇所があるため、いきなりインテンポで練習してはいけません。ゆっくりなテンポから丁寧に練習を重ねることが重要です。

ちなみに最高音は実音Abです。

ヘーネ/スラヴ幻想曲

最後に紹介するのはヘーネ作曲の「Slavische Fantasie」です。

こちらはElmer Churampiの演奏。

この曲はテクニックと表現力の両方が必要な曲です。

冒頭のカデンツァ(0:40~2:00)は表現力をアピールするためには絶好の場所となっていますので、たくさんの音源を聴いて気に入った表現をみつけて、その真似をすることから始めて、自分のカデンツァを作り上げていきましょう。

また、特に終盤(5:35~)は速いフィンガリングやダブルタンギングなど技術的に非常に難しいため、こちらも確実に吹けるテンポから少しずつ速くしていくことが重要です。

最高音はAbです。

 

いかがでしたでしょうか?

ぜひ今回の記事を参考にソロ曲に取り組んでみてくださいね!

それではまた!